どの採血管と抗凝固剤を使えば良いの? 臨床検査に用いる採血管と代表的な抗凝固剤について
 
プレーン管に採血された血液は、採血管内壁との接触により内因系凝固経路が活性化され、通常では室温で約30分間放置すると完全に凝固しますが、この所要時間を10分程度に短縮する目的でプレーン管にはしばしば凝固促進剤が添加されています。プレーン管内で凝固した血液は、遠心操作(3,000回転/分、4℃、5分)により上清部分の血清と下層部分の血餅とに分かれます。血清分離剤入りの採血管を用いた場合は、遠心後に血清と血餅との間に分離剤による隔壁が形成されるため血清分離が容易であり、遠心後の血清を採血管に入れたままの状態で数日間冷蔵保存することも可能です。しかし血清分離剤は種々の薬物を吸着する性質を持っているため、薬物血中濃度測定時には分離剤入り採血管を使用できません。
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